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プラットワンコインコンサート 二宮綾音&小田かるら「笛で奏でる夏祭り」音声読み上げ対応パンフレット原稿

記事の掲載日: 2025年8月17日

若手音楽家育成事業
プラットワンコインコンサート「笛で奏でる夏祭り」

出演 フルート 二宮綾音(にのみやあやね) ピアノ 小田かるら(おだかるら)
日時 2025年8月20日(水) 18:30開演
会場 穂の国とよはし芸術劇場プラット アートスペース


プログラム(全7曲)

1 - ドビュッシー作曲「ビリティスの歌 (6つの古代碑銘)より I. 夏の風の神、パンに祈るために」
ドビュッシー《ビリティスの歌》第1曲「夏の風の神、パンに祈るために」は、古代ギリシャの牧神パンに捧げる祈りを描いた幻想的な作品です。フルートとピアノによって紡がれる繊細な響きは、夏の風がそっと吹き抜けるような透明感と静けさを湛え、聴く者を神秘的な世界へと誘います。夏のコンサートの始まりにぴったりの一曲です。(二宮)

2 - リスト作曲「ペトラルカのソネット No.104」
リスト(1811–1886)は19世紀を代表する作曲家で、詩や文学から着想を得た作品も多く残しています。この曲は、ルネサンス期の詩人ペトラルカの恋愛詩「第104番」に基づき、叶わぬ恋に揺れる心を描いています。繊細な旋律と激しい感情の対比が印象的で、華やかさと内面の深さが共存するドラマティックな一曲です。(小田)

3 - ゴーベール作曲「ノクチュルヌとアレグロスケルツァンド」
ゴーベール《ノクチュルヌとアレグロ・スケルツァンド》は、夜の静けさを思わせる幻想的な序奏と、軽やかに舞うような快活な後半からなる作品です。フルートの華やかで流麗な旋律と、ピアノの繊細な表現が絶妙に絡み合い、エレガントなフランス音楽の魅力が存分に味わえます。優雅さと遊び心が共存するフルートらしさ全開の魅力的な作品です。(二宮)

4 - ベートーヴェン作曲「ピアノソナタ No.23 「熱情」op.54より第3楽章」
ベートーヴェン(1770–1827)の《熱情》ソナタは、「3大ソナタ」の一つで、中期を代表する作品です。難聴に苦しんでいた時期の作曲で、内面の葛藤や緊張感が色濃く反映されています。第3楽章は不安定な和音で始まり、シンプルな主題が切迫感の中で展開され、終盤には圧倒的な推進力で曲を締めくくります。

5 - ユレル作曲「エオリア」
ユレル《エオリア》は、ギリシャ神話に登場する風の神“アイオロス(エオリア)”にちなんだ作品で、風がさまざまな表情を見せる様子が無伴奏フルートによって描かれます。ささやくようなそよ風から、勢いのある突風まで、風の動きが音で豊かに表現され、聴き手の想像力をかき立てます。(二宮)

6 - 松永悠太郎 作曲「アルトフルートとピアノのための『海の詩』」
Ⅰ.夜明けにて Ⅱ.鎮魂 Ⅲ.Believe
本作は、2023年にフルート奏者・奥野由紀子氏の依頼を受けて作曲した、アルトフルートとピアノのための連作です。広大な海が持つ生命力や、人間の営みとのかかわりをテーマに、異なる視点から海の姿を描きました。
第1曲『夜明けにて』…日の出を反射して輝きはじめる海と、あふれかえる生命の姿。
第2曲『鎮魂』…海洋汚染などにより死にゆく幾多の生き物への祈り。
第3曲『Believe』…海と関わり続ける人間社会の、未来に対する希望を抱くことへの信頼。(松永悠太郎)

7 - 鹿田愛 作曲「魂の咲くまち」
本作は、鬼祭り、ええじゃないか、手筒花火――豊橋に根ざす三つの文化を題材に作曲した作品です。それぞれの背景を調べていく中で、地域の人々によって長く守られ、受け継がれてきた歴史に触れましたが、そこには時代を越えて息づく「魂」のような、強く揺るぎないエネルギーが感じられました。その魂が豊橋という場所で、時に姿を変えながらも現代に花開いていく様子を思い、「魂の咲くまち」と題しました。伝統が交錯する音の風景をお楽しみいただければ幸いです。(鹿田愛)


出演者プロフィール

二宮綾音(フルート)
2002年生まれ。豊橋市立牛川小学校、青陵中学校を経て八王子学園八王子高等学校を卒業。東京芸術大学を卒業し、現在同大学院修士1年在学中。これまでにフルートを小田尚美、赤木香菜子、上野由恵、高木綾子、神田寛明の各氏に師事。ピアノを長谷川かおり氏に師事。 テレビ朝日「題名のない音楽会」に藝大同期で組んだ、ブリーズバンドsaigo ensemble★7として出演。 日本テレビ「笑ってコラえて 吹奏楽の旅」に八王子学園八王子高等学校吹奏楽部のOG講師として出演。 藝大同期が作曲した、矢場とんの社歌「矢場とん一家の心はひとつ」の収録に参加し、フジテレビ「藝大よ、地球を救え。」に出演。 日本管打楽器コンクール フルート部門 第2位。かながわ音楽コンクール 一般の部 第3位。仙台フルートコンクール 一般部門 入選。びわ湖国際フルートコンクール 一般部門 入選。刈谷国際コンクール 一般の部 優秀賞並びに聴衆賞。

小田かるら(ピアノ)
2004年、豊橋市生まれ。ピティナピアノコンペティショングランミューズJカテゴリー東日本本選第1位、全国大会入選。ショパン国際ピアノコンクール in ASIA全国大会銀賞、アジア大会奨励賞。ヨーロッパ国際ピアノコンクール中学生の部、高校生の部の両部門にて全国大会金賞。大阪国際音楽コンクールファイナル入選。なごや青少年ピアノコンクール中学生部門金賞。 PTCピアノコンクール小学生フリー部門金賞&全音賞、高校生部門銅賞。ほーほう音楽祭第1位、豊川市長賞。ドリアードピアノアカデミー第4位、オーストリア&日本よりあしなが奨学金授与。昭和音楽大学アートアカデミー成績優秀者コンサート出演。愛知県立明和高校音楽科を経て、現在昭和音楽大学芸術表現学科ピアノ演奏家コース3年に特待生として在籍。同大学ピアノアカデミー在籍。これまでに、長谷川かおり、鈴木智子各氏に、現在、江口文子、長谷川淳、後藤正孝各氏に師事。

スタッフ
穂の国とよはし芸術劇場
舞台 片桐健(かたぎりけん)
音響 佐原宏信(さはらひろのぶ)
照明 池田俊晴(いけだとしはる)
制作 石田晶子(いしだあきこ) 高田装子(たかだしょうこ)加賀茅捺(かがちなつ)
票券 長坂奈保美(ながさかなほみ)

クレジット
主催 公益財団法人豊橋文化振興財団
企画制作 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
公益財団法人日本フィランソロピック財団による第1回「東海演奏家の架け橋基金」助成事業
助成:文化庁文化芸術振興費補助金
   劇場・音楽堂等機能強化推進事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化事業)
   独立行政法人日本芸術文化振興会


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©穂の国とよはし芸術劇場プラット