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第5回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞贈賞式について

記事の掲載日: 2018年04月04日

【写真上 左より:平田満、桑原裕子、藤原俊男(豊橋文化振興事業団理事長)】
【写真下 左より:中尾諭介、小林勝也、桑原裕子、平田満、井上加奈子、増子倭文江、多田香織】


穂の国とよはし芸術劇場PLATでは、開館以来、優れた舞台芸術公演の開催とともに、自ら優れた舞台芸術を創造し発信することにも力を注いでまいりました。
この度、開館5年記念事業として企画・制作した「荒れ野」が、第5回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞(主催:株式会社早川書房、公益財団法人早川清文学振興財団)を受賞し、平成30年3月28日に明治記念館にて贈賞式が行われました。

◎贈賞式コメント
[桑原裕子さん]

毎日新しい舞台が上演されているなかで、12月末の師走が迫っているなか、新宿の小さな“SPACE 雑遊”という劇場で、ひっそりと幕を開けた作品を審査員の皆さんが見つけて、評価してくださったことに感謝しています。
私はKAKUTAという劇団を20年以上やっていますが、現在は、少し劇団の休止期間をいただいています。その最中に『荒れ野』の話をいただき、平田満さんからは「せっかくだから劇団ではできないことをやってみたら」と言っていただきました。私はもともと細かな構成やプロットを組み立てる作品が多いのですが、この『荒れ野』では、結末や、どこに向かっていくのかということは定めず、色んな思いを抱えている登場人物が会話をしてどこに向かっていくのか、作家の私自身も分からないものを挑戦した初めての作品で怖くもありました。
今回、6人の俳優が強い存在感と生命感で、そしてスタッフは丹念な仕事と様々なアイデアで支えてくれてこの小さく濃密な舞台が実現できました。

[平田満さん]
私が、妻の井上加奈子とアル・カンパニーという小さな演劇ユニットを始めて12年、そして故郷である豊橋に劇場が建つということで、芸術文化アドバイザーに就任して7年がたちます。
劇場建設前にも、古いビルにあった小さなホールで仮設客席を組んでお芝居をしましたが、その頃を振り返りますと、このようなすばらしい賞を貰うとは夢にも思っていませんでした。
役者の体温や息遣いがお客様にも感じられるような緊張感の中で、生きている人間を演じられたらという理想を掲げ、多くの作家や共演者、スタッフと巡り合うことで、だんだんと充実したものになっていき、ついには桑原裕子さんに立派な本を書いていただき、今回『荒れ野』という作品に結実しました。
演出の桑原さんを始め、スタッフの皆さん、1人ひとり役中の人物を生きてくださった出演者の皆さんに、本当に感謝いたします。

穂の国とよはし芸術劇場PLATプロデュース「荒れ野」公演詳細

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